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きんもくせい

ああ
そうか
この 香り
 
金もくせいの花の香り

 
ひとはすぐ 去年のことすら
忘れてしまうのに

樹は 律儀に
同じ儀式をひっそりと
くりかえす

誰も みていない 林の奥で

 

   忘れたくなかったことも
   忘れたかったことも

   ふと そよぐ 風のなかで
   仄かに 蘇る

   ちょうど 密やかな 胸騒ぎのように


ああ そうか
この 陽射し
金橙色の 秋のひかり
かぐわしい 金色の無数の花弁
光をまぶした 樹の根元

だんだんに 色濃くなってゆく
黒々とした 影

 
  樹の幹に映る 樹の影
  しのびこむ 夜の気配


  (風が 凪いでも まだ
   いつのまにか ゆっくりと 散ってゆく 光の粒)





   いつのまにか 肺を満たす
   むせかえるような 甘やかな死の香り
   に
   わたしは 立ち去ることもできぬ・・・



30歳のときに書いたもの。
この頃だろうか 「死」がリアルに自分の中に用意されていくものであることを
感じ始めたのは

今心にいつもある無常観のようなものの根は
この頃 すでにできていたのだな

27~28歳にかけて最初の別居/離婚に伴ない
自分の心の中に巣食っていった核のようなもの?


テーマ :
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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