無題 ~カタツムリ~ (Aged 22)

聞きたくもないのに 一方的に
わたしの からだのなかに ためこまれ
   流し込まれてゆく 声 声 声
   それらの不協和音で
   わたしは便秘気味
   わたしは くるしい。


===============


             カタツムリ

   戸のこちら側にすぐ ひっこもうとする心を
   内側から つっかえ棒して
   中に入れないようにしている
   そうして
   乾いてコナゴナになりそうな恐怖に
   ふるえながらも
   かろうじて
   外気におのれをさらしつづけている
   カタツムリの頭



=========
   わたし は 今
   たったひとりで部屋に坐っているのだ
   ここには あなたの腕はない  あなたの胸はない
   あなたに語りかけることもできない
   抜き差しならぬ 独りの闇
   その中に わたくしは いつも坐っている
   わたくしが戻ってくるのは いつも この闇
   そして これが わたしの現実




22歳のとき書いたもの。

夜の盛り場で 幻想に酔いしれようとするとき高揚とは裏腹の 焦燥感を感じる。
私にとっての REALITYはいつだってたったひとりの 自分の部屋の闇。
恋しい人と過ごす時間も 幻想に過ぎぬことを
この、年若い私はすでによく知っている。
恋の炎にどんなに身を焦がそうともどこか
自分の本体は幽体離脱して虚空から 自分を見下ろしている。

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ジャンル : 小説・文学

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黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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