夕暮  (Aged 17)


からだの中に うずまく
ことばたち
夕方の風のなか
出口を求める蛾のように
魂が 浮遊する


ふと 足がすくむ



去って行く 距離が
背中に 痛い


内臓が 背中から
引きずり出されてゆく


どろどろにとけた ことばたちが
中絶された胎児のように 死んでゆき


出血多量で わたしは
雑踏の中に 立ちすくみ



しかばねがやがて
腹を破って
流れおちはじめる




17歳のとき書いたもの。
強烈な恋愛感情の最中にいた。
相手に伝えることのできぬ激しい想いを 
「ことばの核」として
卵のように自分の内に抱え続けえる。
産み落とすことのできなかった卵はやがて 
月経のように排出されてゆく。

今の私にとっても大切な詩である。
ある小さな雑誌の詩のコーナーで、
選者の木原孝一さんから佳作の選をいただいた。


 
 
 
 
 

テーマ :
ジャンル : 小説・文学

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黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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