雪の日に
こちらは合唱曲用のもの。 原詩は<心の四季>所収
雪がはげしくふりつづける
雪の白さをこらえながら
欺きやすい雪の白さ
誰もが信じる雪の白さ
信じられている雪はせつない
どこに純白な心などあろう
どこに汚れぬ雪などあろう
雪がはげしくふりつづける
うわべの白さで輝きながら
うわべの白さをこらえながら
雪は汚れぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみをどうふらそう
雪はひとたびふりはじめると
あとからあとからふりつづく
雪の汚れをかくすため
純白を花びらのようにかさねていって
あとからあとからかさねていって
雪の汚れをかくすのだ
雪がはげしくふりつづける
雪はおのれをどうしたら
欺かないで生きられるだろう
それがもはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪ははげしくふりつづける
雪の上に雪が
その上から雪が
たとえようのない重さで
音もなくかさなっていく
かさねられていく
かさなってゆくかさねられてゆく
雪がはげしくふりつづける
雪の白さをこらえながら
欺きやすい雪の白さ
誰もが信じる雪の白さ
信じられている雪はせつない
どこに純白な心などあろう
どこに汚れぬ雪などあろう
雪がはげしくふりつづける
うわべの白さで輝きながら
うわべの白さをこらえながら
雪は汚れぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみをどうふらそう
雪はひとたびふりはじめると
あとからあとからふりつづく
雪の汚れをかくすため
純白を花びらのようにかさねていって
あとからあとからかさねていって
雪の汚れをかくすのだ
雪がはげしくふりつづける
雪はおのれをどうしたら
欺かないで生きられるだろう
それがもはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪ははげしくふりつづける
雪の上に雪が
その上から雪が
たとえようのない重さで
音もなくかさなっていく
かさねられていく
かさなってゆくかさねられてゆく
今も この歌を口ずさむたび
涙が あふれてしまう。
吉野の詩に感じられる 原罪感のようなものが
ここにもまた。
「在る」ことの 痛さ。