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旅立ち

さようなら
 
あなたが大切にしているのは
現身(うつしみ)の私ではなく
私の残像
私が此処にいなくても大丈夫
あなたがまどろんでいる隙に
現身の私は旅立とう

私の想いは
二度と地上に出てこられないほど深く深く埋葬し
迷いながらもドアに鍵は掛けず

私の心の合い鍵は
預けたまま往きます
でも
その部屋に私はもう居ない
そのことに
あなたは気づかないことでしょう

それでいい

あなたが必要なときはいつでも
透明な心だけになって
あなたの傍らに添いましょう
これまでも
そして
これからも


そして
こんどこそ
さようなら


(2011年7月)

テーマ :
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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