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「すべてきみに宛てた手紙」<長田弘>より



ひとの人生は、やめたこと、やめざるをえなかったこと、やめなければならなかったこと、わすれてしまったことでできています。わたしはついでに、やめたこと、わすれたことを後悔するということも、やめてしまいました。煙草は、二十五年喫みつづけて、やめた。結局、やめなかったことが、わたしの人生の仕事になりました。―読むこと。聴くこと。そして、書くこと。物事のはじまりは、いつでも瓦礫のなかにあります。やめたこと、やめざるえをえなかったこと、やめなければならなかったこと、わすれてしまっとことの、そのあとに、それでもそこに、なおのこるもののなかに。



書くというのは、二人称をつくりだす試みです。書くことは、そこにいない人にむかって書くという行為です。文字をつかって書くことは、目の前にいない人を、じぶんにとって無くてはならぬ存在に変えてゆくことです。この本に収められた手紙としてのエッセーは、いずれも、目の前にいない「きみ」に宛てた言葉として書かれました。手紙というかたちがそなえる親しみをもった言葉のあり方を、あらためて「きみ」とわたしのあいだにとりもどしたいというのがその動機でした。これらの言葉の宛て先である「きみ」が、あなたであればうれしいと思います。

 
 
 





テーマ : エッセイ
ジャンル : 小説・文学

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黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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