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僕はまるでちがって

僕はまるでちがってしまったのだ
なるほど僕は昨日と同じネクタイをして
昨日と同じように貧乏で
昨日と同じように何も取柄がない
それでも僕はまるでちがってしまったのだ
なるほど僕は昨日と同じ服を着て
昨日と同じように飲んだくれで
昨日と同じように不器用にこの世に生きている
それでも僕はまるでちがってしまったのだ
ああ
薄笑いやニヤニヤ笑い
口をゆがめた笑いや馬鹿笑いのなかで
僕はじっと眼をつぶる
すると
僕のなかを明日の方へとぶ
白い美しい蝶がいるのだ


  黒田三郎詩集 <ひとりの女に>所収
  「現代詩文庫」思潮社




これぞ  青年時代の 恋。
最後の2行の、なんと鮮やかなことか。

テーマ :
ジャンル : 小説・文学

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無欲な作品

思いを寄せる女性のことを、たった一行、蝶に例えて書いているだけ。それなのに、ひたむきな想いが強く伝わってくる。

Re: タイトルなし

> 教科書で読みました。
> この詞、心に残りました。

私もとても印象に残っています。

「僕のなかを明日の方へとぶ
白い美しい蝶」
というフレーズは鮮烈です。

教科書で読みました。
この詞、心に残りました。
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黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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