スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

鳥  <谷川俊太郎>

鳥は空を名づけない
鳥は空を飛ぶだけだ
鳥は虫を名づけない
鳥は虫を食べるだけだ
鳥は愛を名づけない
鳥はただふたりで生きてゆくだけだ


鳥は歌うことを知っている
そのため鳥は世界に気づかない
不意に銃声がする
小さな鉛のかたまりが鳥を世界からひき離し鳥を人に結びつける
そして人の大きな嘘は鳥の中でつつましい真実になる
人は一瞬鳥を信じる
だがその時にさえ人は空を信じない
そのため人は鳥と空と自らを結ぶ大きな嘘を知らない
人はいつも無知に残されて
やがて死の中で空のために鳥にされる
やっと大きな嘘を知り やっとその嘘の真実なのに気づく



鳥は生を名づけない
鳥はただ動いているだけだ
鳥は死を名づけない
鳥は動かなくなるだけだ

空はいつまでもひろがっているだけだ



10代の頃に出会って 心に刻まれた、この詩。
 

だけど アンビバレンスのかたまりのような わたくしは
鳥のように 生きることは できていない

テーマ :
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

訪問者
realtime view
現在の閲覧者数:
プロフィール

黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

カテゴリ
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。