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伝えたかったものは
何だったのか
あなたに 伝わったものは
伝えたかったものだったのか


何も映さぬ鏡に 毎日 問いかける
 
    「あなたは どこ?」
 
あなたが受け取ったのは
なんだったのか
いや そもそも受け取ったのか
わたしは 
なにを 投げつけたのか

曇った鏡に 問いかける

   「わたしは どこ?」
 

ああ もう 日が暮れる
鏡に 夕焼けだけを映して



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----Oct,29 2012

テーマ : 自作詩
ジャンル : 小説・文学

深海魚Ⅱ

憎しみは水を濁らせ
哀しみがそれを澄ます

さあ 私よ
私は あの
古い棲処にもどるのだ
深い海の底へ
 

そして 待つのだ
涙が枯れたのちの
ふたたび 水面に映るはずの
あの 美しい月を

 

 

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----Oct,29 2012

テーマ : 自作詩
ジャンル : 小説・文学

秋のよく晴れた朝
冬に向かう太陽
夏に向かう太陽
似ているようでいて
春と秋は永遠に手を取り合うことがない



  死の闇に向かう太陽
  生の輝きに向かう太陽 
 


1年前 いた猫が 今はいない
2年前 いたひとが 今は遠い彼方

(ねえ わたしも
 あなたも
     2年分 死に近づいたね)
 

こうやって みな
終末に向かって
静かに歩いてゆく
 

金木犀のかぐわしき香り
終わりへの粛々たる行進
 
 



 
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----Oct 2012
 

テーマ : 自作詩
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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