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銀河鉄道の夜~さそりの話

川の向う岸が俄(にわ)かに赤くなりました。
楊(やなぎ)の木や何かもまっ黒にすかし出され見えない天の川の波もときどきちらちら針のように赤く光りました。
まったく向う岸の野原に大きなまっ赤な火が燃されその黒いけむりは高く桔梗(ききょう)いろのつめたそうな天をも焦(こ)がしそうでした。
ルビーよりも赤くすきとおりリチウムよりもうつくしく酔(よ)ったようになってその火は燃えているのでした。


「あれは何の火だろう。
あんな赤く光る火は何を燃やせばできるんだろう。」
ジョバンニが云(い)いました。

「蝎(さそり)の火だな。」
カムパネルラが又(また)地図と首っ引きして答えました。

「あら、蝎の火のことならあたし知ってるわ。」

「蝎の火ってなんだい。」
ジョバンニがききました。

「蝎がやけて死んだのよ。その火がいまでも燃えてるってあたし何べんもお父さんから聴いたわ。」

「蝎って、虫だろう。」

「ええ、蝎は虫よ。だけどいい虫だわ。」

「蝎いい虫じゃないよ。
僕博物館でアルコールにつけてあるの見た。
尾にこんなかぎがあって
それで螫(さ)されると死ぬって先生が云ったよ。」


「そうよ。だけどいい虫だわ、

お父さん斯(こ)う云ったのよ。


むかしのバルドラの野原に一ぴきの蝎がいて
小さな虫やなんか殺してたべて生きていたんですって。
するとある日
いたちに見附(みつ)かって食べられそうになったんですって。

さそりは一生けん命遁(に)げて遁げたけど
とうとういたちに押(おさ)えられそうになったわ、
そのときいきなり前に井戸があってその中に落ちてしまったわ、
もうどうしてもあがられないでさそりは溺(おぼ)れはじめたのよ。

そのときさそりは斯う云ってお祈(いの)りしたというの、


 ああ、わたしはいままで
いくつのものの命をとったかわからない、
そしてその私がこんどいたちにとられようとしたときは
あんなに一生けん命にげた。
それでもとうとうこんなになってしまった。
ああなんにもあてにならない。

どうしてわたしはわたしのからだを だまっていたちに呉(く)れてやらなかったろう。
そしたらいたちも一日生きのびたろうに。

どうか神さま。私の心をごらん下さい。
こんなにむなしく命をすてず
どうかこの次には
まことのみんなの幸(さいわい)のために
私のからだをおつかい下さい。


って云ったというの。
そしたらいつか蝎はじぶんのからだがまっ赤なうつくしい火になって
燃えてよるのやみを照らしているのを見たって。
いまでも燃えてるってお父さん仰(おっしゃ)ったわ。
ほんとうにあの火それだわ。」





宮沢賢治の小説に繰り返し出てくる自己犠牲、そして死の話がここにも出てくる。
よだかの星 とオーバーラップするものがある。

小学生の頃に読んだ「銀河鉄道」はよくわからなかった。
思春期になって再び読んだとき
さそりの火のエピソードに 深い衝撃を受けた。 ショックともいえるものだった。

その後もこの話は心に深く刻まれ、50代に入った今も 変わらず 根幹に突き刺さっている。





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テーマ : 文学・小説
ジャンル : 小説・文学

よだかの星

よだかは、実にみにくい鳥です。

 顔は、ところどころ、味噌(みそ)をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。
 足は、まるでよぼよぼで、一間(いっけん)とも歩けません。
 ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合(ぐあい)でした。

 たとえば、ひばりも、あまり美しい鳥ではありませんが、
よだかよりは、ずっと上だと思っていましたので、
夕方など、よだかにあうと、さもさもいやそうに、
しんねりと目をつぶりながら、首をそっ方(ぽ)へ向けるのでした。
もっとちいさなおしゃべりの鳥などは、いつでもよだかのまっこうから悪口をしました。

「ヘン。又(また)出て来たね。まあ、あのざまをごらん。
 ほんとうに、鳥の仲間のつらよごしだよ。」

「ね、まあ、あのくちのおおきいことさ。
 きっと、かえるの親類か何かなんだよ。」

 こんな調子です。
 おお、よだかでないただのたかならば、こんな生(なま)はんかのちいさい鳥は、もう名前を聞いただけでも、ぶるぶるふるえて、顔色を変えて、からだをちぢめて、木の葉のかげにでもかくれたでしょう。ところが夜だかは、ほんとうは鷹(たか)の兄弟でも親類でもありませんでした。かえって、よだかは、あの美しいかわせみや、鳥の中の宝石のような蜂(はち)すずめの兄さんでした。蜂すずめは花の蜜(みつ)をたべ、かわせみはお魚を食べ、夜だかは羽虫をとってたべるのでした。それによだかには、するどい爪(つめ)もするどいくちばしもありませんでしたから、どんなに弱い鳥でも、よだかをこわがる筈(はず)はなかったのです。

 それなら、たかという名のついたことは不思議なようですが、これは、一つはよだかのはねが無暗(むやみ)に強くて、風を切って翔(か)けるときなどは、まるで鷹のように見えたことと、も一つはなきごえがするどくて、やはりどこか鷹に似ていた為(ため)です。もちろん、鷹は、これをひじょうに気にかけて、いやがっていました。それですから、よだかの顔さえ見ると、肩(かた)をいからせて、早く名前をあらためろ、名前をあらためろと、いうのでした。
 ある夕方、とうとう、鷹がよだかのうちへやって参りました。

「おい。居るかい。
 まだお前は名前をかえないのか。
 ずいぶんお前も恥(はじ)知らずだな。
 お前とおれでは、よっぽど人格がちがうんだよ。
 たとえばおれは、青いそらをどこまででも飛んで行く。
 おまえは、曇(くも)ってうすぐらい日か、夜でなくちゃ、出て来ない。
 それから、おれのくちばしやつめを見ろ。そして、よくお前のとくらべて見るがいい。」

「鷹さん。それはあんまり無理です。私の名前は私が勝手につけたのではありません。神さまから下さったのです。」

「いいや。おれの名なら、神さまから貰(もら)ったのだと云(い)ってもよかろうが、お前のは、云わば、おれと夜と、両方から借りてあるんだ。さあ返せ。」

「鷹さん。それは無理です。」

「無理じゃない。おれがいい名を教えてやろう。市蔵(いちぞう)というんだ。市蔵とな。いい名だろう。そこで、名前を変えるには、改名の披露(ひろう)というものをしないといけない。いいか。それはな、首へ市蔵と書いたふだをぶらさげて、私は以来市蔵と申しますと、口上(こうじょう)を云って、みんなの所をおじぎしてまわるのだ。」

「そんなことはとても出来ません。」

「いいや。出来る。そうしろ。もしあさっての朝までに、お前がそうしなかったら、もうすぐ、つかみ殺すぞ。つかみ殺してしまうから、そう思え。おれはあさっての朝早く、鳥のうちを一軒(けん)ずつまわって、お前が来たかどうかを聞いてあるく。一軒でも来なかったという家があったら、もう貴様もその時がおしまいだぞ。」

「だってそれはあんまり無理じゃありませんか。
 そんなことをする位なら、私はもう死んだ方がましです。今すぐ殺して下さい。」

「まあ、よく、あとで考えてごらん。市蔵なんてそんなにわるい名じゃないよ。」
 鷹は大きなはねを一杯(いっぱい)にひろげて、自分の巣(す)の方へ飛んで帰って行きました。

 よだかは、じっと目をつぶって考えました。
(一たい僕(ぼく)は、なぜこうみんなにいやがられるのだろう。
 僕の顔は、味噌をつけたようで、口は裂(さ)けてるからなあ。
 それだって、僕は今まで、なんにも悪いことをしたことがない。
 赤ん坊(ぼう)のめじろが巣から落ちていたときは、助けて巣へ連れて行ってやった。
 そしたらめじろは、赤ん坊をまるでぬす人からでもとりかえすように僕からひきはなしたんだなあ。
 それからひどく僕を笑ったっけ。
 それにああ、今度は市蔵だなんて、首へふだをかけるなんて、つらいはなしだなあ。)



 あたりは、もううすくらくなっていました。
 夜だかは巣から飛び出しました。
 雲が意地悪く光って、低くたれています。
 夜だかはまるで雲とすれすれになって、音なく空を飛びまわりました。
 それからにわかによだかは口を大きくひらいて、はねをまっすぐに張って、
 まるで矢のようにそらをよこぎりました。
 小さな羽虫が幾匹(いくひき)も幾匹もその咽喉(のど)にはいりました。
 からだがつちにつくかつかないうちに、
 よだかはひらりとまたそらへはねあがりました。
 もう雲は鼠色(ねずみいろ)になり、向うの山には山焼けの火がまっ赤です。


 夜だかが思い切って飛ぶときは、そらがまるで二つに切れたように思われます。
 一疋(ぴき)の甲虫(かぶとむし)が、夜だかの咽喉にはいって、ひどくもがきました。
 よだかはすぐそれを呑(の)みこみましたが、その時何だかせなかがぞっとしたように思いました。
 雲はもうまっくろく、東の方だけ山やけの火が赤くうつって、恐(おそ)ろしいようです。
 よだかはむねがつかえたように思いながら、又そらへのぼりました。

 また一疋の甲虫が、夜だかののどに、はいりました。
 そしてまるでよだかの咽喉をひっかいてばたばたしました。
 よだかはそれを無理にのみこんでしまいましたが、
 その時、急に胸がどきっとして、夜だかは大声をあげて泣き出しました。
 泣きながらぐるぐるぐるぐる空をめぐったのです。

(ああ、かぶとむしや、たくさんの羽虫が、毎晩僕に殺される。
そしてそのただ一つの僕がこんどは鷹に殺される。
それがこんなにつらいのだ。
ああ、つらい、つらい。
僕はもう虫をたべないで餓(う)えて死のう。
いやその前にもう鷹が僕を殺すだろう。
いや、その前に、僕は遠くの遠くの空の向うに行ってしまおう。)


 山焼けの火は、だんだん水のように流れてひろがり、雲も赤く燃えているようです。
 よだかはまっすぐに、弟の川せみの所へ飛んで行きました。
 きれいな川せみも、丁度起きて遠くの山火事を見ていた所でした。
 そしてよだかの降りて来たのを見て云いました。

「兄さん。今晩は。何か急のご用ですか。」

「いいや、僕は今度遠い所へ行くからね、
 その前一寸(ちょっと)お前に遭(あ)いに来たよ。」

「兄さん。行っちゃいけませんよ。蜂雀(はちすずめ)もあんな遠くにいるんですし、僕ひとりぼっちになってしまうじゃありませんか。」

「それはね。どうも仕方ないのだ。もう今日は何も云わないで呉(く)れ。
 そしてお前もね、どうしてもとらなければならない時のほかはいたずらにお魚を取ったりしないようにして呉れ。
 ね、さよなら。」

「兄さん。どうしたんです。まあもう一寸お待ちなさい。」

「いや、いつまで居てもおんなじだ。はちすずめへ、あとでよろしく云ってやって呉れ。
 さよなら。もうあわないよ。さよなら。」


 よだかは泣きながら自分のお家(うち)へ帰って参りました。
 みじかい夏の夜はもうあけかかっていました。
 羊歯(しだ)の葉は、よあけの霧(きり)を吸って、青くつめたくゆれました。
 よだかは高くきしきしきしと鳴きました。
 そして巣の中をきちんとかたづけ、きれいにからだ中のはねや毛をそろえて、また巣から飛び出しました。
 霧がはれて、お日さまが丁度東からのぼりました。
 夜だかはぐらぐらするほどまぶしいのをこらえて、矢のように、そっちへ飛んで行きました。


「お日さん、お日さん。どうぞ私をあなたの所へ連れてって下さい。
 灼(や)けて死んでもかまいません。
 私のようなみにくいからだでも灼けるときには小さなひかりを出すでしょう。
 どうか私を連れてって下さい。」

 行っても行っても、お日さまは近くなりませんでした。
 かえってだんだん小さく遠くなりながらお日さまが云いました。

「お前はよだかだな。なるほど、ずいぶんつらかろう。
 今度そらを飛んで、星にそうたのんでごらん。お前はひるの鳥ではないのだからな。」

 夜だかはおじぎを一つしたと思いましたが、
 急にぐらぐらしてとうとう野原の草の上に落ちてしまいました。
 そしてまるで夢(ゆめ)を見ているようでした。
 からだがずうっと赤や黄の星のあいだをのぼって行ったり、
 どこまでも風に飛ばされたり、又鷹が来てからだをつかんだりしたようでした。


 つめたいものがにわかに顔に落ちました。
 よだかは眼(め)をひらきました。
 一本の若いすすきの葉から露(つゆ)がしたたったのでした。
 もうすっかり夜になって、空は青ぐろく、一面の星がまたたいていました。
 よだかはそらへ飛びあがりました。
 今夜も山やけの火はまっかです。
 よだかはその火のかすかな照りと、つめたいほしあかりの中をとびめぐりました。
 それからもう一ぺん飛びめぐりました。
 そして思い切って西のそらのあの美しいオリオンの星の方に、まっすぐに飛びながら叫(さけ)びました。


「お星さん。西の青じろいお星さん。
 どうか私をあなたのところへ連れてって下さい。
 灼けて死んでもかまいません。」


 オリオンは勇ましい歌をつづけながらよだかなどはてんで相手にしませんでした。
 よだかは泣きそうになって、よろよろと落ちて、それからやっとふみとまって、
 もう一ぺんとびめぐりました。
 それから、南の大犬座の方へまっすぐに飛びながら叫びました。


「お星さん。南の青いお星さん。
 どうか私をあなたの所へつれてって下さい。
 やけて死んでもかまいません。」


 大犬は青や紫(むらさき)や黄やうつくしくせわしくまたたきながら云いました。

「馬鹿を云うな。おまえなんか一体どんなものだい。
 たかが鳥じゃないか。おまえのはねでここまで来るには、億年兆年億兆年だ。」
 そしてまた別の方を向きました。

 よだかはがっかりして、よろよろ落ちて、それから又二へん飛びめぐりました。
 それから又思い切って北の大熊星(おおぐまぼし)の方へまっすぐに飛びながら叫びました。

「北の青いお星さま、あなたの所へどうか私を連れてって下さい。」

 大熊星はしずかに云いました。

「余計なことを考えるものではない。少し頭をひやして来なさい。
 そう云うときは、氷山の浮(う)いている海の中へ飛び込(こ)むか、
 近くに海がなかったら、氷をうかべたコップの水の中へ飛び込むのが一等だ。」


 よだかはがっかりして、よろよろ落ちて、それから又、四へんそらをめぐりました。
 そしてもう一度、東から今のぼった天(あま)の川(がわ)の向う岸の鷲(わし)の星に叫びました。

「東の白いお星さま、
 どうか私をあなたの所へ連れてって下さい。
 やけて死んでもかまいません。」

 鷲は大風(おおふう)に云いました。

「いいや、とてもとても、話にも何にもならん。
 星になるには、それ相応の身分でなくちゃいかん。又よほど金もいるのだ。」


 よだかはもうすっかり力を落してしまって、はねを閉じて、地に落ちて行きました。
 そしてもう一尺で地面にその弱い足がつくというとき、
 よだかは俄(にわ)かにのろしのようにそらへとびあがりました。
 そらのなかほどへ来て、よだかはまるで鷲が熊を襲(おそ)うときするように、
 ぶるっとからだをゆすって毛をさかだてました。

 それからキシキシキシキシキシッと高く高く叫びました。
 その声はまるで鷹でした。
 野原や林にねむっていたほかのとりは、みんな目をさまして、ぶるぶるふるえながら、いぶかしそうにほしぞらを見あげました。


 夜だかは、どこまでも、どこまでも、まっすぐに空へのぼって行きました。
 もう山焼けの火はたばこの吸殻(すいがら)のくらいにしか見えません。
 よだかはのぼってのぼって行きました。
 寒さにいきはむねに白く凍(こお)りました。
 空気がうすくなった為に、はねをそれはそれはせわしくうごかさなければなりませんでした。


 それだのに、ほしの大きさは、さっきと少しも変りません。
つくいきはふいごのようです。寒さや霜(しも)がまるで剣のようによだかを刺(さ)しました。
よだかははねがすっかりしびれてしまいました。
そしてなみだぐんだ目をあげてもう一ぺんそらを見ました。

そうです。これがよだかの最後でした。


もうよだかは落ちているのか、のぼっているのか、
さかさになっているのか、上を向いているのかも、
わかりませんでした。
ただこころもちはやすらかに、
その血のついた大きなくちばしは、横にまがっては居ましたが、
たしかに少しわらって居(お)りました。


 それからしばらくたってよだかははっきりまなこをひらきました。
そして自分のからだがいま燐(りん)の火のような青い美しい光になって、しずかに燃えているのを見ました。
 すぐとなりは、カシオピア座でした。
天の川の青じろいひかりが、すぐうしろになっていました。
 そしてよだかの星は燃えつづけました。
いつまでもいつまでも燃えつづけました。

 今でもまだ燃えています。




賢治の作品でもっとも忘れられないのが よだかの星です。
この切なさは何度読んでも変わりません。

よだかの切なさ。 それは自分自身の心に重なります。

号泣してしまうから 読めないのです。


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みずすまし <吉野弘>

一滴の水銀のような みずすまし。
やや重く 水の面を凹ませて
浮いている 泳いでいる        
そして時折 水にもぐる。


あれは 暗示的なこと
浮くだけでなく もぐること。


わたしたちは
日常という名の水の面に生きている
浮いている。だが もぐらない
もぐれない。――日常は分厚い


水にもぐった みずすまし。
その深さは わずかでも
水の阻みに出会う筈。
身体を締めつけ 押し返す
水の力に出会う筈。


生きる力を さりげなく
水の中から持ち帰る
つぶらな可憐な みずすまし
水の面にしたためる
不思議な文字は 何と読むのか?


みずすまし――
あなたが死ぬと
水はその力をゆるめ
骸を黙って抱きとってくれる。
静かな 静かな 水底へ。
それは 水のやさしさ
みずすましには知らせない
水の やさしさ。

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祝婚歌  <吉野弘>

二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい


完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい


二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい


互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで 疑わしくなるほうがいい


正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい


立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい


健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい


そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい

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夕方の三十分 <黒田三郎>



コンロから御飯をおろす
卵を割ってかきまぜる
合間にウィスキーをひと口飲む
折り紙で赤い鶴を折る
ネギを切る
一畳に足りない台所につっ立ったままで
夕方の三十分


僕は腕のいいコックで
酒飲みで
オトーチャマ
小さなユリの御機嫌とりまで
いっぺんにやらなきゃならん
半日他人の家で暮らしたので
小さなユリはいっぺんにいろんなことを言う


「ホンヨンデェ オトーチャマ」
「コノヒモホドイテェ オトーチャマ」
「ココハサミデキッテェ オトーチャマ」
卵焼きをかえそうと
一心不乱のところへ
あわててユリが駆けこんでくる
「オシッコデルノー オトーチャマ」
だんだん僕は不機嫌になってくる


化学調味料をひとさじ
フライパンをひとゆすり
ウィスキーをがぶりとひと口
だんだん小さなユリも不機嫌になってくる
「ハヤクココキッテヨー オトー」
「ハヤクー」


かんしゃくもちのおやじが怒鳴る
「自分でしなさい 自分でェ」
かんしゃくもちの娘がやりかえす
「ヨッパライ グズ ジジイ」
おやじが怒って娘のお尻をたたく
小さなユリが泣く
大きな大きな声で泣く


それから
やがて
しずかで美しい時間が
やってくる
おやじは素直にやさしくなる
小さなユリも素直にやさしくなる
食卓に向かい合ってふたりすわる


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くちなし  <高野喜久雄>

くちなしの木に
くちなしの花を咲き 実がついた
ただ それだけのこと
なのに心は 鳴りだして
もう鳴り止まぬハーブのようだ
「ごらん くちなしの実をごらん
 熟しても 口をひらかぬ くちなしの実だ」



         高野喜久雄詩集 「二重の行為」 より


くちなし



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日々   <高野喜久雄>

見えない
あなたの聲に彫られて
次第に わたしは形を変えてゆく
孔をあけられ
削りとられて
もう残り尠なになりながら


けれどいつ わたしはなれる?
毛虫が蛹に
蛹が蝶に ゆくりなく
変わるよう
ただ這うものから
動かぬものに
また火を指して飛ぶものに
いつわたしは
なれるのか
もはや喉には鶸(ひわ)が来て
巣をかけている
巣をかけている


            高野喜久雄詩集 「存在」 より

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噴き上げ  <高野喜久雄>

「言葉」には
できるだけ小さい光を
そして「心」は
できるだけの高さに 置きましょう
すると
ほら
その高さまで
すべて この喪失でさえ
何と見事な「噴き上げ」
となり得たことでしょう


   高野喜久雄詩集 「存在」 より

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椋鳥は  <高野喜久雄>

椋鳥は 抱いている
いつまでも孵らない
腐った卵を 怪しむこともせず

Lよ
Lよ
わたしもまた その愚かしい椋鳥かも知れません
孵るはずのない
言葉を ひたすらに抱きしめて


        高野喜久雄詩集 「独楽」 より

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折鶴   <高野喜久雄>

無聊にまかせて
人よ
折鶴を折るのは止そう

折られた鶴は
飛び立とう と悶え苦しむ
折られた鶴は
戻ろう と悶え苦しむ


          高野喜久雄詩集 「独楽」 より

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崖 <高野喜久雄>

はじめて あなたを抱いたとき
抱くことの意味など 考えはしなかった
二度目にあなたを抱いたとき
もはや崖
もはやわたしは 崖を抱いていた
なぜであろうか
あなたのみならず 抱くものは
みな二度目から わたしの崖となる


         高野喜久雄詩集 「独楽」 より

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鏡  

ふたつの鏡を 向き合わせれば
交互に鏡は 鏡をうつして
はてしない
深いうつろを あらわに示す




           高野喜久雄詩集 「独楽」 から

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「星の王子さま」のきつね

キツネと王子様の出会うシーン。
自分の小さな星に置いてきた、
強がりで気位の高い一輪のバラの花のことを思って泣く王子さま。
そのバラの花は 自分は世界でたったひとつと思っていたし
王子さまもそう思っていたのに
地球に来てみたら そこら中に同じ花があって
彼女が唯一無二の存在ではないことが 彼女のためにも悲しくなってしまったのです。

王子様が草の上につっぷして泣いているところに現れた一匹のキツネ。

王子様「ぼくと遊ばないかい?ぼく、ほんとにかなしいんだから…」

キツネは 遊べないよ、といいます。なぜって「飼いならされてないから」。

飼いならす??・・・・・・・・・王子様はそれ、どういう意味?とキツネに訊きます。

キツネは それは 「仲よくなる」ことだと答えます。

キツネ「おれの目から見ると、あんたは、いまじゃ、ほかの十万もの男の子と、べつに変りない男の子なのさ。
だから、おれは、あんたがいなくたっていいんだ。
あんたもやっぱり、おれがいなくたっていいんだ。
あんたの目から見ると、おれは、十万ものキツネとおんなじなんだ。
だけど、あんたが、おれを飼いならすと、おれたちは、もう、おたがいに、はなれちゃいられなくなるよ。
あんたは、おれにとって、この世でたったひとりのひとになるし、
おれは、あんたにとって、かけがえのないものになるんだよ…」

「(略)
 もし、あんたが、おれと仲よくしてくれたら、
 おれは、お日さまにあたったような気もちになって、暮らしてゆけるんだ。
 足音だって、きょうまできいてきたのとは、ちがったのがきけるんだ。
 ほかの足音がすると、おれは、穴の中にすっこんでしまう。
 でも、あんたの足音がすると、おれは、音楽でもきいてる気もちになって、穴の外へはいだすだろうね。
 それから、あれ、見なさい。 あの向こうに見える麦ばたけはどうだね。
 おれは、パンなんか食やしない。麦なんて、なんにもなりゃしない。だから麦ばたけなんか見たところで、思い出すことって、なんにもありゃしないよ。それどころか、おれはあれ見ると、気がふさぐんだ。
 だけど、あんたのその金色の髪は美しいなぁ。
 あんたがおれと仲よくしてたら、おれにゃ、そいつが、すばらしいものに見えるだろう。
 金色の麦をみると、あんたを思い出すだろうな。
 それに、麦を吹く風の音も、おれにゃうれしいだろうな。」

  キツネはだまって、長いこと、王子さまの顔をじっと見ていました。

「なんなら・・・おれと仲よくしておくれよ」


そうして、キツネは言います。自分のものにしてしまったことでなけりゃ、何もわからない、と。
そして、どうやったら友達になれるのかを説明します。
すこしずつ、近づくんだよ・・ しんぼうが大切だ・・・
毎日 おなじ時刻にやってくるといい。

「あんたが午後4時にやってくるとすると、おれ、3時には、もう、うれしくなりだすというものだ。
 そして、時刻がたつにつれて、おれはうれしくなるだろう。
 4時には、もう、おちおちしていられなくなって、
 おれは、幸福のありがたさを身にしみて思う。」


王子さまとキツネは仲よくなりました。
だけど別れの時が。

「ああ!・・・きっと、おれ、泣いちゃうよ」

王子さまは それじゃ何もいいことはないじゃないか!と言います。
だけどキツネは いいことは、ある。 麦ばたけの色があるから、と言います。


そうしてキツネは 別れのおみやげに 秘密をおしえてあげる、と言います。

その前に もう一度、その たくさんのバラの花を王子さまは見に行きます。
王子さまは花たちにいいます。

「あんたたち、ぼくのバラの花とは、まるっきりちがうよ。
 それじゃ、ただ咲いているだけじゃないか。
 だあれも、あんたたちとは仲よくしなかったし、あんたたちのほうでも、だれとも仲よくしなかったんだからね。
 ぼくがはじめて出くわした自分のキツネとおんなじさ。
 あのキツネは、はじめ、十万ものキツネとおんなじだった。
 だけど、いまじゃ、もう、ぼくの友だちになってるんだから、
 この世に一ぴきしかいないキツネなんだよ。」

「あんたたちは美しいけど、ただ咲いてるだけなんだね。
 あんたたちのためには、死ぬ気になんかなれないよ。
 そりゃ、ぼくのバラの花も、なんでもなく、そばを通ってゆく人が見たら、
 あんたたちとおんなじ花だと思うかもしれない。
 だけど、あの一輪の花が、ぼくには、あんたたちみんなよりも、たいせつなんだ。
 だって、ぼくが水をかけた花なんだからね。
 覆いガラスもかけてやったんだからね。
 ついたてで、風にあたらないようにしてやったんだからね。
 ケムシをーーー二つ、三つはチョウになるように殺さずにおいたけど--殺してやった花なんだからね。
 不平もきいてやったし、じまん話もきいてやったし、
 だまっているならいるで、時には、どうしたのだろうと、きき耳をたててやった花なんだからね。
 ぼくのものになった花なんだからね。」



キツネが最後に 伝えた 秘密とは。


   かんじんことは、目に見えない


ということ。

「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思ってるのはね、
 そのバラの花のために、時間をむだにしたからだよ」

「めんどうみたあいてには、いつまでも責任があるんだ。
 まもらなきゃならないんだよ、バラの花との約束をね・・・」





テーマ : 児童文学・童話・絵本
ジャンル : 小説・文学

渚を遠ざかってゆく人

波が走ってきて、砂の上にひろがった。
白い泡が、白いレース模様のように、
暗い砂浜に、一瞬、浮かびでて、
ふいに消えた。また、波が走ってきた。
イソシギだろうか、小さな鳥が、
砂の上を走り去る波のあとを、
大急ぎで、懸命に追いかけてゆく。
 
 
波の遠く、水平線が、にわかに明るくなった。
日がのぼって、すみずみまで
空気が澄んできた。すべての音が、
ふいに、辺りに戻ってきた。
磯で、釣り竿を振る人がいる。
波打ち際をまっすぐ歩いてくる人がいる。
朝の光につつまれて、昨日
死んだ知人が、こちらにむかって歩いてくる。
そして、何も語らず、
わたしをそこに置き去りにして、
わたしの時間を突き抜けて、渚を遠ざかってゆく。
死者は足跡ものこさずに去ってゆく。
どこまでも透きとおってゆく
無の感触だけをのこして。
もう、鳥たちはいない。
潮の匂いがきつくなってきた。
陽が高くなって、砂が乾いてきた。
貝殻をひろうように、身をかがめて言葉をひろえ。
ひとのいちばん大事なものは正しさではない。

 
       長田 弘 『死者の贈り物』(みすず書房)


「ひとのいちばん大事なものは正しさではない。」
この1行が心に深く刻まれ
この1行に打たれて買った詩集です。

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うつくしいもの

わたしみづからのなかでもいい
わたしの外の せかいでも いい
どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であつても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るといふことが 分りさへすれば、
ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ

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からだの中に

からだの中に
深いさけびがあり
口はそれ故につぐまれる

からだの中に
明けることのない夜があり
眼はそれ故にみはられる

からだの中に
ころがってゆく石があり
足はそれ故に立ちどまる

 
からだの中に
閉じられた回路があり
心はそれ故にひらかれる

 
からだの中に
いかなる比喩も語れぬものがあり
言葉はそれ故に記される

からだの中に
ああからだの中に
私をあなたにむすぶ血と肉があり

人はそれ故にこんなにも
ひとりひとりだ


高校の頃、
父親の書斎に、谷川さんの初版、サイン本があって その中でみつけて 
一瞬にして焼き付いた詩




トラックバックテーマ 第885回「好きな「詩」はありますか?」





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私は、友が無くては、耐えられぬのです。しかし、
私にはありません。この貧しい詩を、これを読んでく
ださる方の胸へ捧げます。 そして 私を あなたの友
にしてください。



八木重吉「秋の瞳」序文
「青春の詩集」日本編/八木重吉詩集/鈴木亨編
白鳳社 ISBN4-8262-1918-0

引用




少女の頃から  ずっと変わらず
私の心のなかには この 「序文」 が
鳴り続けております。

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自分の感受性ぐらい

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて


気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか


苛立つのを
近親のせいにするな
なにもかも下手だったのはわたくし


初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった


駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄


自分の感受性ぐらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子詩集「自分の感受性ぐらい」(1977刊)
所収 「現代詩文庫」思潮社





「戦後現代詩の長女」 こと茨木のり子さんの超有名な作品。 最後の「ばかものよ」という叱咤の言葉はきっと自分自身に向けて放ったのだろうが、心にずっしりと響く。 「自分できちんと考えて生きていく」ということを掲げていきたい。



(茨木のり子さん談 より抜粋)

それに、一億玉砕で、みんな死ね死ねという時でしたね。それに対して、おかしい んじゃないか、死ぬことが忠義だったら生まれてこないことが一番の忠義になるんじ
ゃないかという疑問は子供心にあったんです。

  ただ、それを押し込めてたわけですよね。こんなこと考えるのは非国民だからって 。そうして戦争が終わって初めて、あのときの疑問は正しかったんだなってわかった
わけなんです。 だから、今になっても、自分の抱いた疑問が不安になることがあるでしょ。そうし たときに、自分の感受性からまちがえたんだったらまちがったって言えるけれども、
人からそう思わされてまちがえたんだったら、取り返しのつかないいやな思いをする っていう、戦争時代からの思いがあって。だから「自分の感受性ぐらい自分で守れ」
なんですけどね。一篇の詩ができるまで、何十年もかかるってこともあるんです。

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雪の日に

こちらは合唱曲用のもの。 原詩は<心の四季>所収


雪がはげしくふりつづける
雪の白さをこらえながら


欺きやすい雪の白さ
誰もが信じる雪の白さ
信じられている雪はせつない


どこに純白な心などあろう
どこに汚れぬ雪などあろう


雪がはげしくふりつづける
うわべの白さで輝きながら
うわべの白さをこらえながら


雪は汚れぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみをどうふらそう


雪はひとたびふりはじめると
あとからあとからふりつづく
雪の汚れをかくすため


純白を花びらのようにかさねていって
あとからあとからかさねていって
雪の汚れをかくすのだ


雪がはげしくふりつづける
雪はおのれをどうしたら
欺かないで生きられるだろう
それがもはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪ははげしくふりつづける


雪の上に雪が
その上から雪が
たとえようのない重さで
音もなくかさなっていく
かさねられていく
かさなってゆくかさねられてゆく



今も この歌を口ずさむたび
涙が あふれてしまう。

吉野の詩に感じられる  原罪感のようなものが
ここにもまた。
「在る」ことの 痛さ。


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夕焼け

いつものことだが
電車は満員だった。
そして
いつものことだが
若者と娘が腰をおろし
としよりが立っていた。
うつむいていた娘が立って
としよりに席をゆずった。
そそくさととしよりが坐った。
礼も言わずにとしよりは次の駅で降りた。
娘は坐った。
別のとしよりが娘の前に
横あいから押されてきた。
娘はうつむいた。
しかし
又立って
席を
そのとしよりにゆずった。
としよりは次の駅で礼を言って降りた。
娘は坐った。
二度あることは と言う通り
別のとしよりが娘の前に
押し出された。
可哀想に。
娘はうつむいて
そして今度は席を立たなかった。
次の駅も
次の駅も
下唇をギュッと噛んで
身体をこわばらせて---。
僕は電車を降りた。
固くなってうつむいて
娘はどこまで行ったろう。
やさしい心の持主は
いつでもどこでも
われにもあらず受難者となる。
何故って
やさしい心の持主は
他人のつらさを自分のつらさのように
感じるから。
やさしい心に責められながら
娘はどこまでゆけるだろう。
下唇を噛んで
つらい気持ちで
美しい夕焼けも見ないで。



吉野弘詩集<幻・方法>所収
「現代詩文庫」思潮社

吉野弘詩集 (現代詩文庫 第 1期12)吉野弘詩集 (現代詩文庫 第 1期12)
(1968/08)
吉野 弘

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日常のどこにでもありそうな出来事にこのような感情移入のしかたの出来る
詩人の感性。
その「視点」に感動します。

 やさしい心の持主は
 いつでもどこでも
 われにもあらず受難者となる。

という3行と最後の1行が印象に残る詩です。

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プロフィール

黒猫

Author:黒猫
このブログはHPから詩の部分だけをまとめました。

10代の頃からこれらの詩はいつも自分の中にありました。
私の中にとけ込んだ詩人たちんの言葉と私自身のつたないことばだち。

八木重吉の「秋の瞳」序文ではありませんが、このつたない詩を読んでくれたあなた  私を心の友としてください。

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