「鞠とぶりきの独楽」 より <八木重吉>
ぽくぽくひとりでついていた
わたしのまりを
ひょいと
あなたになげたくなるように
ひょいと
あなたがかえしてくれるように
そんなふうになんでもいったらなあ
----------------------「鞠とぶりきの独楽」 より抜粋
わたしのまりを
ひょいと
あなたになげたくなるように
ひょいと
あなたがかえしてくれるように
そんなふうになんでもいったらなあ
----------------------「鞠とぶりきの独楽」 より抜粋
うつくしいもの
わたしみづからのなかでもいい
わたしの外の せかいでも いい
どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であつても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るといふことが 分りさへすれば、
ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ
わたしの外の せかいでも いい
どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であつても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るといふことが 分りさへすれば、
ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ
序
私は、友が無くては、耐えられぬのです。しかし、
私にはありません。この貧しい詩を、これを読んでく
ださる方の胸へ捧げます。 そして 私を あなたの友
にしてください。
八木重吉「秋の瞳」序文
「青春の詩集」日本編/八木重吉詩集/鈴木亨編
白鳳社 ISBN4-8262-1918-0
少女の頃から ずっと変わらず
私の心のなかには この 「序文」 が
鳴り続けております。
私にはありません。この貧しい詩を、これを読んでく
ださる方の胸へ捧げます。 そして 私を あなたの友
にしてください。
八木重吉「秋の瞳」序文
「青春の詩集」日本編/八木重吉詩集/鈴木亨編
白鳳社 ISBN4-8262-1918-0
引用
少女の頃から ずっと変わらず
私の心のなかには この 「序文」 が
鳴り続けております。