三月のうた<谷川俊太郎>
わたしは花を捨てて行く
ものみな芽吹く三月に
私は道を捨てて行く
子等のかけだす三月に
わたしは愛だけを抱いて行く
よろこびとおそれとおまえ
おまえの笑う三月に
谷川俊太郎 『三月のうた』 (未刊詩集『祈らなくていいのか』収録)
武満徹による作曲で歌になっています。
大切なことばたち、好きな詩人の詩、 自分のことばたちを綴ります。
谷川俊太郎 『三月のうた』 (未刊詩集『祈らなくていいのか』収録)
武満徹による作曲で歌になっています。
ジュニアポエム双書14「地球へのピクニック」より
企画・編集 銀の鈴社
発行 教育出版センター
言葉 に疲れ 意味に疲れたと感じつつある自分の目に ふと止まった詩。
10代の頃に出会って 心に刻まれた、この詩。
だけど アンビバレンスのかたまりのような わたくしは
鳥のように 生きることは できていない
高校の頃、
父親の書斎に、谷川さんの初版、サイン本があって その中でみつけて
一瞬にして焼き付いた詩
百年前ぼくはここにいなかった
百年後ぼくはここにいないだろう
そして
ぼくを殺すかもしれぬけものとすら
その水をわかちあいたい
この ふたつのことばが心に焼き付いています
鳥は空の嘘を知らない
しかしそれ故にこそ空は鳥のためにある
この2行がとても心に響いてきます。
長田弘さんの 「ひとのいちばん大事なものは正しさではない。 」 というコトバとともに。